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ディオールと私のrimiのレビュー・感想・評価

ディオールと私(2014年製作の映画)
4.5
すごく良かった!!!
ショーの直前で見せたラフシモンズの涙で、ものすごい重圧があったんだと改めて思い知る。
「ディオール」という既に出来上がった伝統を受け継ぎつつ、何を残して自分の色をいかに出すか、挑戦するか。
しかもオートクチュールは初、新たな環境の中で、たった8週間で、人々の期待を上回る服を創り出さなければいけない。
ラフのイメージを形にするべく、奮闘するアトリエの職人さんたちの熟練した技術も素晴らしい。
スターリングルビーの色の再現。
顧客の注文とアトリエの作業を両立するための過密スケジュール。
出来上がったドレスをラフの指示でゼロから作り直すことになり、ショーの当日の朝まで徹夜で針を通し続ける姿。
ディオール氏亡き後もブランドを紡いでいこうとする人々の努力はなんて誇り高い仕事なんだろうと思った。
仮縫いのドレスに投影したディオール氏の過去の映像も素敵だった。
タイトルの「ディオールと私」の私にはラフシモンズだけでなく、それと関わる職人さんも「私」に含まれるのだと思えるドキュメンタリーだった。
それらの舞台裏を踏まえた上でのショーのドレスの美しさは圧巻で泣ける。
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