Yoshishun

トランスフォーマー/最後の騎士王のYoshishunのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

レビュー前に、皆さん。
某映画雑誌の中で本作がなんて書かれたかご存知ですか?


『全米が飽きた?』


そう、その通り。全米で何と200億も稼げず、しまいには150億も儘ならない状況なんです。しかし中国市場では相変わらずのメガヒットだそうで、その恩恵としてはエンディングでも中国人(?)が出てきます。全米に見捨てられても中国市場でやっていけるというハイバジェット大作の傾向は本作でも充分表れてます。

で、今回はその『全米が飽きた?』というのが本当なのか、その真意を探るべく、ちょっと心配しながら観に行きました。


結果、シリーズ最低の作品になりましたwなので今回はマイナスポイントを中心にレビューします。

とは言っても、トランスフォーマーに求めてるのは、幼稚なストーリーを補完する爆発や米軍プロパガンダ、更に美人の嵐、つまりただただ映画を盛り上げる要素を詰め込んだその馬鹿っぷりです。しかしその馬鹿さ加減もうまく調整されており、合理性は無くともまあ何とか見れるレベルであればもうトランスフォーマーとしては合格だと思ってます。それに男性が大好きな要素満載ですから、楽しければもう良いんです。

その点、今回もその馬鹿っぷりは健在です。所構わず爆発するし、米軍じゃないけどそれと似たような組織(日本人なら失笑してまう組織名です)はカッコよく撮られてるし、色っぽい姐ちゃんは登場します。

しかし見終わった後、何か素直に満足できなかったんです。男が喜ぶ描写満載だったはずなのに、ね。

まず言いたくないんですが、ベイ監督のやっつけ仕事に見えるんですよね。そりゃ前作でシリーズ監督降板するって言っときながら今回も嫌々言いながら引き受けたと思います。そのせいもあってかちょっとカットが以前よりも雑に見えるし、前半のテンポの悪さが際立ってました。そして何か異様に思えたのが、画面が大きくなったり小さくなったりの連続。本作はIMAXカメラで撮影されたらしいんですが、あの映し方だと所々普通のカメラで撮ったんじゃないか?って考えてしまいました。これはIMAXじゃないと完璧に映像堪能できないのかな?

次に、OPとEDがびっくりする程短いです。トランスフォームしながら浮かび上がるタイトルがクールだったのに、いきなり始まるのでちょっと残念でした。例えるなら『ローグ・ワン』のOPです。それに印象的なEDも流れません。

まあ色々言いたいことはあるんですけど、CGは相変わらずめちゃんこ凄いです。これだけでも見る価値はあるでしょう。ただし慣れてしまうと『アバター』と同じ気持ちになります。少しなりかけましたが、画面でオプティマスに釘付けになっていたので何とか最後まで見届けることができましたw

そうそう、今回オプティマスがダークサイドに墜ちる、バンブルビーと闘うという衝撃展開が話題になってましたが、まあそこに行き着くまでがすこぶる長いですw旧三部作も盛り上がるまでが長かったにせよ、そこに行き着くまでの過程が意外にも面白かったんですが、どうも新シリーズ入って何かパッとしません。これは無理矢理シリーズを再起動させた報いなんでしょうか?

トランスフォーマーと人間の争いが前作に引き続き描かれるんですけど、もうこの際何も言いません。観てのお楽しみ。



そしてそして、本作でついに『トランスフォーマー』で1番重要であるキャラクターが誰なのか、はっきりますよ。あのキャラクター、やっぱり長時間いてくれないとさすがにきついです。いや、サプライズ出演してくれてキャラのことではなく、シリーズ全作に登場するあのキャラです!


序盤の某ファンタジー大作みてぇな演出だったり、中盤の某マッド大作みたいなアクションやったり、と少しオリジナリティーが欠如してしまってますが、それすらも忘れてしまうトランスフォーマーの進化が凄いです。てか、もう無敵ですよ、あんなことしたら。


他にもあまりにも早すぎる和解に戸惑ったり、子役の扱いの悪さだったり、歴史あまり関係無かったり、色々言いたいことは本当に多いんですけど、そういった突っ込みどころを探すのがトランスフォーマーシリーズの醍醐味です。前4作観た方なら思わず笑ってしまうオマージュもたっぷり、童心に返ってゲラゲラ馬鹿にしながら、この最高のスーパーロボット大戦を楽しみましょう!『インデペンデンス・デイ』のつまらん続編ではなく、正真正銘のトランスフォーマーの続編として楽しみましょう!!

まあぶっちゃけ期待しない方が良いです♨️そしてロボット執事のコグマンに癒されてください♨️

続編があれば行くけど、もうベイ監督が撮らないなら観る価値なんて無いと思いますけどねぇ……まあ何かまた新しいことしないともうこのシリーズは衰退する一方ですが。
Yoshishun

Yoshishun