スタンダード・サイズの画面は、部屋の箱っぽさを改めて気づかせる。
前半の作曲過程を淡々とみせる場面は定点カメラであり、位置はなかなか変わらない。
四角い画面の下端の辺に広がる機械類から、空間が奥に伸びるかんじ。
定点カメラの遠近法でかえって不自然なほどに整えられた空間。
だから、普段は気づかない箱っぽさに気づく。
このカメラ位置はシンプルだが、おもしろくて飽きない。
飽きないのは空間だけじゃなくて、空気のせいでもある。
若いミュージシャンが数人集まって、他愛のない会話や冗談を言い合う、そのノリが心地よい。
うちの映画部の部室に似ているのか。