夏色ジーン

皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇の夏色ジーンのレビュー・感想・評価

4.0
感想川柳「格差という 言葉ですらも 生ぬるい」

レンタル店でパッケージ借りでした。φ(..)

2006年から続いているメキシコの麻薬戦争を警察、一般市民、そしてナルココリードと呼ばれるギャングを賛美する曲を歌うアーティストの視点から描いた作品です。

ある意味惨劇ですね…( ´△`)銃撃戦とかないですけど、出てくる死体は本物だし、毎日カルテルの影にビビりながら職務を全うしてる警察。97%の殺人事件が捜査すらされてないし、科学捜査の水準が上がっても証拠室で埃を被るだけ。(^^;そんなんだから近所の人がカルテルに連れ去られてもみんな見てみぬ振り。その絶大な権力から若者からは憧れの存在になってる。(>_<)

勿論死者は年々増えていってて6年で60000人以上Σ(´□`;)国境をまたいだアメリカテキサス州エルパソでは年間5人くらい。

それに引き換えナルココリードを歌うアーティストはロス在住で、現場のことは動画やニュースでリサーチして曲を書く。(後で現場に行きますけど)時にはカルテルから依頼を受けて書くことも。しかもそれが若者を中心にメキシコやアメリカで大人気( ´△`)でもメキシコでは歌詞の内容からTVやラジオでは放送禁止になってる。

日本に生まれてホントに良かったと思えると同時に、シアダーフアレスの現状を考えるとものすごく切なくなります。(。´Д⊂)