黒柴

皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇の黒柴のネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

いやぁ〜マジでこれヤバい映画。
最初はドキュメンタリーなの❓映画❓と錯覚する構成。
メキシコの麻薬戦争はマフィア同士の血で血を洗う抗争は、ある程度予備知識があり超過激な映像が時折出て来るので、受け入れる事が出来た。
しかし麻薬マフィアを讃えるナルコ コリードなるラッパーの存在は無知だった。
陽気なアコーディオンが奏でるラテン音楽の歌詞は「頭をバズーカーでぶっ飛ばす〜」など過激な歌詞満載。
貧困が続くメキシコ経済の救世主は皮肉にも麻薬ビジネスに手を染めるしか無いから、小さい頃から組織、殺人を日常的に感じながら生きるしかないのだろう。

それと並行して産まれ育った街を麻薬から救いたいと警官を志願したが、年間1万人以上の殺人があっては、単なる証拠集めの組織としか警官は機能せず、全く犯人探しまで手が回らない現実を知った。
警官も裏ではマフィアとつかながってるので、犯人探しなどしようものなら必ず殺される。警官が報復を恐れて辞めていくなんて腐り切ってる。でもこれが現実なんだ。
マフィアの報復もいかに残虐に殺して相手に恐怖感を与える殺し方・・これは言わないでおこう。
メキシコが麻薬以外で国民が幸せになれる方法はあるのだろうか?陽気な国民性、強いサッカー代表、サルサ、タバスコ位しかメキシコって思いつかないけど、早く麻薬組織壊滅を願いたい。

題名が光と闇とあり、闇しかないとのレビューが多々あるが、自分は光とは無謀とも思えるが警官になり、この産まれ育った街を麻薬戦争から救いたいと孤軍奮闘する警官の姿が小さな光と思う。

この映画を観て2年前から単身赴任でメキシコに行ってる親戚の無事が気になりました。かなりきつい映画ですが必見です。
黒柴

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