このレビューはネタバレを含みます
普段目を伏せたくなるようなことを内容にしているので演出もカメラワークもドロ臭い雰囲気の映画。
大切な妻を殺され3年間そのことだけで生きている橋梁検査技師と家での尊厳もない冴えないパート働きの女、ゲイの弁護士の3人の生活を同時進行で描く。
他人には理解できないツラいことがあっても誰か一人でも自分のことを気にかけてくれる人間がいるだけでなんとか上を向いて暮らしていける。
そう信じたい。
あの片腕の上司の人の存在に涙が出た。
自分のことをバカだと思っている人間でも自分のできることをすればいい。
同じ部屋でも太陽の差し込む風の入る薄いカーテン越しに、黄色のチューリップが彩りを添えて希望が感じられるラストで良かった。
夢が持てなくても自分を磨く向上心を忘れないように生きようと改めて考えさせられた。
でもどれだけ落ちぶれようと品だけは失いたくないね。