こいけまり

仁義なき戦いのこいけまりのレビュー・感想・評価

仁義なき戦い(1973年製作の映画)
4.5
こんなに時代が関係した映画だとは思わなかった

菅原文太がこんなにピュアなキャラクターだとは思わなかった
出来立てのヤクザたちが、
こんなに可愛く描かれているとは思わなかった

でもそうやってできていったんだね
いま、時代が更地になろうとしているところだからこそ
なんとなくわかるのかもしれないね

リアルだなあ
と感じるよ

形骸化したヤクザ映画(それも楽しいもんだけど)とは一線を画す
ひとつひとつが新鮮
もっとヤクザ映画の原型を見るんだと思っていたけど、
原型がこんなにも新鮮だとはね

シンプルな暴力が引き立つのは、
みんなが生きるの大変な時代だったから
人を従わせるのはこれくらい生々しいこと

金子信雄のキャラクターがいて、
菅原文太のキャラクターがいて、
梅宮辰夫がいて、一番かっこいいんだけど、このバランスだからカッコいいんだ。

なんでこんなやつが親父なのか?というところで、
みんな菅原文太の優しさに甘えるんだよな

神原さんだけ70年代の人にしか見えないんですよね

渡瀬恒彦さんの役者としての真面目さに心打たれます

やっぱこの殺し方とかに余裕がないところが
リアルだなあと感じます

血で血を洗っとんな〜〜〜!

開始5分の重たさ

書きながら観たので注意散漫になってしまいましたが、劇場で観たかったです。

こういう時代における命ってどんなもんなんだろう
次々に燃えるように消えていく命
いまは命を大事にしすぎているのかもしれないな〜なんて
燃やさないと死ねないもんね

菅原文太の目玉のきれいなことよ。
こいけまり

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