たく

ビューティー・インサイドのたくのレビュー・感想・評価

ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)
3.7
毎朝起きると別人の外見になってしまう男が一人の女性を愛するラブストーリーで、題名の通り「人の外見じゃなくて中身を愛せるか」っていう寓話的な話にちょっと無理感が漂うんだけど、とにかくハン・ヒョジュが可愛くて、彼女のプロモーションビデオかというくらいカメラが魅力的に捉えてたね。ウジンの職業が家具のデザイナーというのが象徴的で、毎朝別人の外見になる彼と、形としていつまでも残る家具が対比されてるように思った。

毎日外見が変わる人を愛するっていうのは現実的に考えると気持ち悪い話で、朝起きて隣に見知らぬ人が寝てたらビビるに決まってる。その点、物語の中でイスが精神を病んでいくくだりを入れてるのは説得力あったね。あと、ウジンの変化する対象が子どもから老人まで様々なんだけど、本当の歳を重ねてる事実とどう両立するの?っていうのは引っかかった。
イスにとってウジンの見た目が毎日リセットされるのは、「50回目のファーストキス」を連想させた。

どう考えてもおかしいと思ったのは、外見が変わるだけならまだしも国籍が変わるとその母語しか話せないという設定。上野樹里が登場して驚いたんだけど、日本語を話せるのに韓国語しか聞き取れないという謎設定も余計に混乱させた。
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