あくとる

はじまりへの旅のあくとるのレビュー・感想・評価

はじまりへの旅(2016年製作の映画)
4.0
"ごまかさない生き方"

ベンの育て方を全肯定などはできないが、正しさも多分にあり、真理をついていると深く納得させられる場面もあった。
大人の自分もこれからの生き方考えさせられる素晴らしい映画だった。

現代社会で普通に生きていては学べない重要な"生きる力"を子供たちに授ける。
強靭な肉体と膨大な知識は強く生き抜くため。

自分が観ていて素晴らしいと思ったのが、何事にも"説明と考察"をさせること。
教えられたことをそのまま覚えたり、盲目的に従うのではなく、その是非や善悪も含めて考え、自分の物とする。

幼いから難しい本は読ませない。
幼いから性教育は教えない。
幼いからデリケートなことはオブラートに包む。
子供を守るためかもしれないが、ごまかしや大人の逃げという見方もできる。
大人が子供の限界を設定するのではなく、ありのままを教えて考えさせることも時には必要だろう。
ベンのように子供たちの力を信じて"冒険"するのだ。

「人民に力を」
「権力にノーを」