なぜこの映画を随分前に観たい映画リストに入れたのか忘れてしまったが、ようやく鑑賞。
キービジュアルと設定(宣伝文句)だけ見れば面白そうな家族物語かと思わせるが、実際は脚本もストーリーもめちゃくちゃでリアリティが全然ない。よくこれでアカデミー賞ノミネートできたな？
まず主人公ベンのキャラクター、思想、行動のすべてに全く共感できないし、彼に育てられる子供たちもただ不憫なだけで、家族愛でもなんでないただの洗脳でしかない。母親との関係も正直よく分からないし、案の定物語の後半ではその核心にも触れてくるわけだが、これもまたあまりクリアな解決はなく曖昧に家族愛という欺瞞的な演出で流される。
どんなに高尚な教育論を垂れようとも、子供達がスーパーキッズに成長しようとも(そもそもこれはベンの教育方針によるのではなく子供達が強制的に努力させられたからでは？)、このオッサンがやってることはスーパーでの窃盗であり、キャンプ場での猥褻物陳列であり、ラストに至っては死体損壊までやってるのだから捕まらない方がおかしい。
大体お金はどうしてるの？いくらアメリカだからって、こんな風に自由に生きていくことは絶対に不可能で、リアリティのなさにゲンナリ。
