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エイリアン:コヴェナントのdaradaraのレビュー・感想・評価

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)
3.5
最初に言わせてほしい。
泣き喚いて扉開けたり閉めたり銃持ってすっ転んで終いには弾薬に銃打ち込んで船ごと爆破する作中屈指の無能おばさんは盛大に笑っていいところかな?
よくある洋画のヒス女の中でもやらかしが大き過ぎてさずかに僕は笑いました。



とりあえずプロメテウスと比較すると圧倒的に出来がいい。
今回は最初の方から未知のエイリアンに苦しめられ続けるし、ラストの方の進化したCGのエイリアンも質感が相まっておどろおどろしさが最高。
スッキリ終わったと思ったらまさかのディビッドがエイリアンの創造主だったというオチも好き。なんだろう、終盤にかけてのテンポ感が名作の感じはした。

人間の創り出したアンドロイドが愛を知り、歪んだ創造性によってエイリアンという純粋で凶悪な生命体を創り上げ、その黒いバトンを同種のアンドロイドが最悪な受け取ってしまうという何とも愚かとしか言いようのない結末。
結局、このリレーは愚かな人間が時代を経ても受け取っては苦しめられ続けることになるという皮肉。
そして、4ではアンドロイドやクローンの方がよっぽど人間を憂いているのがこの作品を観て余計に際立つのはある意味いいかもしれない。
正直面白いんだけど、別作品でもいい感はあるし、エイリアン出生の秘密を明かすことがシリーズとしての面白さを損なわせると考える人がいてもおかしくないかなと。
やっぱり人間が手を出すべきではない完全に未知な生物だからこその恐怖があるというか。まあ、元々シリーズとしては手を出しては毎回痛い目に合うんだけど。

作品の方向性として人間とアンドロイド、神と宗教、創造性、感情とは何かみたいな様々なテーマが散りばめられてて、やっぱりエイリアンシリーズとしてはうーんという感じもする。
元々のSFスリラーに厚みを持たせる作品である、と評価すれば4.0くらいなんだろうけど、ちょっとスコアバーが動きませんでした。
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