アリスinムビチケ図鑑

彼は秘密の女ともだちのアリスinムビチケ図鑑のレビュー・感想・評価

彼は秘密の女ともだち(2014年製作の映画)
3.5
Pinterestでclipした画像で気になって探してHuluで鑑賞。
(Huluは今は配信終了しています)


フランス映画で、
一言で言えば、トランスジェンダーとの友情と愛情、
追憶と様々な愛の形のお話です。

ファッションや全体的な雰囲気は、
お洒落感が漂う感じなのですが、
所々…いや、随所に、口をあんぐりと開けてしまう様なシーンや展開が散りばめられていて、
振り落とされない様に必死で掴まりながら最後までついて行った感じの斬新な映画でした(笑)

トランスジェンダーや、同性愛など、
いくつもの小説やアニメ、映画なども観ているので耐性はかなりある方だし、
全然嫌いじゃ無いし、理解もしているつもりなんですけど、
この作品は理解しつつも何度も"マジかー!"って思って観てしまいました(笑)

けど、物語の根底にあるのは、
主人公の幼馴染で親友のローラが死を迎えた事による哀しみと喪失感。

トランスジェンダーである彼女(彼)ヴァルジニア(デイビッド)はローラの夫で、
彼女(彼)もまた、ローラの死を受け入れられず哀しみと喪失感に悩み苦しむ一人でした。

二人の想いが共鳴して、奇妙な関係ができ、二人は秘密の女友達(?)となるのでした。

体裁や世間体、夫婦間の問題なども絡んで、一見重い雰囲気になりそうな題材ですが、
コミカルな表現もあり、奇抜な展開で、最後まで飽きずに(笑)観させてくれます。


誰でも身近にいる大切な人を失ったら哀しみに打ちひしがれ、かなりの間は引きづると思います。

その時に哀しみを共有できる人が近くにいたらそれを分かち合いたいと思ったり、
仲良くなったりするのでは無いでしょうか。

彼女達は、その形が少し違っただけで、
実は自然の流れだったのかも知れませんね。

けど……ある意味斬新でかなり印象的な映画でした(笑)