ラグナロクの足音

マイノリティとセックスに関する、極私的恋愛映画のラグナロクの足音のレビュー・感想・評価

2.3
ロウイエの「ふたりの人魚」的なPOVドキュメンタリーと思わせてモキュメンタリー。視聴後に客がネタバレをググることを想定して作ったそうだが、この構造で表現したかったテーマがいまいち理解できなかった。マジョリティとマイノリティ=障害と健常者って図式は分かる。しかし、この関係性によって主人公が日本語を話す外国人(マイノリティ?)と恋をし執着していくという動的シークエンスの因果関係にはさすがに違和感しか感じない。また、唐突に3.11を織り交ぜる演出もスポンテイニアスすぎて蛇足極まりない。映画の構成としては日本映画にはあまりない形式に違いないが、物語として作品として昇華されているかというと疑問が残る。一体何がしたかったのか終始霞がかった不思議な映画である。まぁ超私的と断りをいれているので、リリーフランキー「金なんかとってないで、家で上映しろよ」は適切な誉め言葉だと思う。
ラグナロクの足音

ラグナロクの足音