苦しんでいるのではなく
闘っているのです。
若年性アルツハイマー患者とその家族のお話。
物忘れが多いな?と思って何気なく病院に行って異常が発覚。その時の衝撃は計り知れないだろう。
しかも家族性。自分の遺伝子のせいで子供もアルツハイマーの危険にさらす親の気持ちを考えるとなんとも辛い。
健康状態にはなんら問題はないからこそ、目に見えない『記憶』という部分が失われていくのは怖い。
その恐怖や脅威をジュリアン・ムーアが見事に演じている。こちら側もハラハラしてくる。スピーチには引き込まれた。カメラワークも良い。ぼかすことで記憶が曖昧ということを表現し、キャンパスで迷子になるところはそのシーンの完成度の高さにハッと心を掴まれた。
ちょうど私の父も来年で50歳。アリスと同じ年齢だ。娘側の立場としてとても親近感を覚える映画でも合った。
『記憶』という人生のかけがえのない産物を大切にしたい。そう再認識することができた。