このレビューはネタバレを含みます
若年性アルツハイマー。
元々言語学者で教科書を作ったような聡明な女性。
アリスの演説が秀逸。
自分、個性がなくなった時、何を感じ、何を糧にするのか。
忘れ行く記憶の中何を思うのか。
トイレの場所がわからず漏らしまう
同じ事を何回も聞くため周りの人が苛立つ。
知能が高いほど進行が高い。
家族性で子供にも遺伝。
遺伝した子供は不妊でやっと子供ができた時であった。
細かい描写が秀逸。
できない事への苛立ち、症状の進行した際に送る動画。
私が私でなくなった際、自分の生涯を終わらせる動画を作るも未遂に。
ついに子供の顔までわからなくなってしまう。
ほとんど言葉を忘れて最後に残った言葉は
愛 だった。
自分ならどうするだろうか。
家族が周りにいて、すみ慣れた場所に住み
ありきたりな人生を住むはずが、いきなり誰も知らない外国に行くようなものだ。
おそらく生への執着はなく、死を選ぶだろう。