あんがすざろっく

ボーダーラインのあんがすざろっくのレビュー・感想・評価

ボーダーライン(2015年製作の映画)
4.0
日本に住んでいる我々にとって、自分の身の回りに危険なビジネスが絡んでいる人はごく一部だと思うが、本作の舞台となるファレスでは、市民のほとんどの生活の中に麻薬ビジネスの源流が脈々と流れているのだろう。それは部外者には(勿論エミリー・ブラントが演じたケイトでさえ)理解できないし、断ち切ることさえできない社会の仕組みなのかも知れない。正義の為だけに社会のバランスを崩せないという現実を、観客も思い知る。死んだ目をしたベニチオ・デル・トロの得体の知れない存在感は、まるで死神のよう。名演である。
あんがすざろっく

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