だからメキシコには行かないと言っているでしょ
「関わってはいけないものに近づいていく」イヤな感じやアレハンドロの不気味さに、音楽がよく合っていた。
汚職警官の存在があるので、麻薬カルテルものは善悪の定義を問いかけるようなストーリーが多いように思う。
少し方向性が違うかもしれないけど、同じようなテーマならトレーニング・デイの方が好き。
新任警官の葛藤がわかりやすかったのと、個人的な復讐ではなく、妥協点としての秩序のために「ある程度の悪」を選ぶデンゼル・ワシントンの役が印象的だったからだと思う。
麻薬カルテルに限らず、暴力団やマフィアの世界では報復という行為がごく当たり前に行われている。
ゼロ・ダーク・サーティを見たときにも感じたことですが、結局、手が追えないほどに巨悪化した組織を潰すのは顔も見たことのない他人のための正義より、他の誰でもないコイツを地獄の底に突き落としてやるという個人的な復讐心だけなのかもしれない。