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実録外伝 ゾンビ極道のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

実録外伝 ゾンビ極道(2001年製作の映画)
4.0
かつて「龍」と呼ばれた伝説の極道がいた。鳴尾隆二(小沢仁志)。敗戦後、東京の小さな一家に属し、刺客としておびただしい数の敵や味方を殺戮してきた。だがその多くが、兄貴分の私利私欲からであったことを知った鳴尾は、自らの親分を殺害し、服役中に謎の死を遂げた。
時は流れて神奈川県川崎市、東日本の極道が利権をめぐって抗争を繰り広げていた。昔から港湾労働者の元締めをしていた三島組の縄張りに、横浜進出を謀る川端組が挑発を仕掛けてきた。三島組のチンピラ大場圭一(小沢仁志2役)は、気の小ささでうだつの上がらない組員。三島組若頭の宮本(菅田俊)から、大場は川端組組長の暗殺を命じられる。一度は逃げる大場だが、宮本に捕まり川端組組長を殺害するが、川端組組員に殺される。大場は、かつて鳴尾の亡骸が埋められた場所に埋められた。だが、組に使い捨てられた大場の怨霊が、鳴尾の怨霊を引き起こした。大場と鳴尾の怨霊は一体化して、ヤクザ社会を相手に暴れ回る。
冒頭から「仁義の墓場」「仁義なき戦い」のオマージュが炸裂しているように、実録ヤクザ映画とゾンビ映画をミックスした闇鍋のような怪作。
小沢仁志の珍しいヘタレヤクザの演技が見られたり、実録ヤクザ映画そのものの荒々しいバイオレンスが楽しめるし、射たれても斬られても襲ってくるゾンビ極道の恐ろしさも怖いけどカッコいいヤクザ映画の中でも珍品として楽しめる一作。
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