実録外伝 ゾンビ極道の作品情報・感想・評価

実録外伝 ゾンビ極道2001年製作の映画)

製作国:

上映時間:88分

3.0

「実録外伝 ゾンビ極道」に投稿された感想・評価

daiyuuki

daiyuukiの感想・評価

4.0
かつて「龍」と呼ばれた伝説の極道がいた。鳴尾隆二(小沢仁志)。敗戦後、東京の小さな一家に属し、刺客としておびただしい数の敵や味方を殺戮してきた。だがその多くが、兄貴分の私利私欲からであったことを知った鳴尾は、自らの親分を殺害し、服役中に謎の死を遂げた。
時は流れて神奈川県川崎市、東日本の極道が利権をめぐって抗争を繰り広げていた。昔から港湾労働者の元締めをしていた三島組の縄張りに、横浜進出を謀る川端組が挑発を仕掛けてきた。三島組のチンピラ大場圭一(小沢仁志2役)は、気の小ささでうだつの上がらない組員。三島組若頭の宮本(菅田俊)から、大場は川端組組長の暗殺を命じられる。一度は逃げる大場だが、宮本に捕まり川端組組長を殺害するが、川端組組員に殺される。大場は、かつて鳴尾の亡骸が埋められた場所に埋められた。だが、組に使い捨てられた大場の怨霊が、鳴尾の怨霊を引き起こした。大場と鳴尾の怨霊は一体化して、ヤクザ社会を相手に暴れ回る。
冒頭から「仁義の墓場」「仁義なき戦い」のオマージュが炸裂しているように、実録ヤクザ映画とゾンビ映画をミックスした闇鍋のような怪作。
小沢仁志の珍しいヘタレヤクザの演技が見られたり、実録ヤクザ映画そのものの荒々しいバイオレンスが楽しめるし、射たれても斬られても襲ってくるゾンビ極道の恐ろしさも怖いけどカッコいいヤクザ映画の中でも珍品として楽しめる一作。
パニックや黙示録といった趣きとは違うが、本格的邦画ゾンビ模索の時期に登場したこの作品は、かなり意義のある存在だったのではないだろうか。

しかもこの、小沢仁志扮するターミネーターの如き極道ゾンビが、かなりイイ!!☆
不穏な空気の中、どこからともなく聞こえる歌(?)と共にヨタついた足取りで登場し、二丁拳銃をぶっ放す!
いくら撃たれてもブッ刺されてもモノともせず、「コ…ロ…ス…!」とにじり寄り、怪力で相手の首をグギャッ!とへし折る。
そして彼一人の手によって、自分を捨て駒にした全派閥、組全体が、壊滅へと追いやられていくのだ…!☆

ヤクザ者として、そしてゾンビとして、仁志兄貴が辿る悲哀、悲運。その結末やいかに…!?

仮面ライダーZXの菅田俊もオモロかった。♪
小沢仁志×ゾンビ=最恐?
否!最哀のゾンビ映画発見!

鉄砲玉として敵対するヤクザを殺すも自らも身内の裏切りで死んだチンピラヤクザ
ゾンビとして生き返った彼は次々とヤクザを殺していく

実録ヤクザ映画はあまり興味がなく「仁義なき戦い」くらいしか観た記憶はない
しかし、こんな実録?モノなら大歓迎だ!
同監督の「発狂する唇」「血を吸う宇宙」に比べるとかなりしっかりした作品
あくまでもあの2部作に比べれば…

家族同然のはずの組に利用され
自分との子を身ごもった女とは離れ離れ
冷たい土の中で眠る男の哀しみが
腐りかけた体と共に蘇る!
仁義が失われた極道の世界を哀しみのゾンビはどう渡り歩いていくのか?

小沢仁志のゾンビ演技が意外と悪くない
2丁拳銃を振り回すゾンビの姿に漢を見ること必至
男が惚れるゾンビ…それが小沢ゾンビだ!
こんなに哀しいゾンビは他でなかなか観られないであろう。まさに日本のゾンビ。和ゾンビ。

ゾンビになってもヤクザの派閥争いに利用され続けてなかなかむかつく奴らをぶち殺すに至らない小沢仁志は、弱者が強者の都合で振り回される仁義の忘れ去られた残酷な世界の犠牲者そのものであり、心の底から応援してしまう(「仁義」などというものが過去存在したのかは不明だが)。それだけに、ラストの爽やかさは素晴らしい。海のシーンも最高。爽やかゾンビ青春映画だ。