アオヤマ

グレイテスト・ショーマンのアオヤマのレビュー・感想・評価

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
4.0
初見だが、映画館で観たかったのでちょうどやっていた応援上映に参加。
この映画と応援上映の相性に関しては後ほど。

「ミュージカル映画が好き」な方には特に、また「元気を貰いたい」「王道ストーリーに触れたい」「パワー溢れる曲をたくさん聴きたい」方にもオススメ。
歌声、映像の中に溢れる色彩や形…いろいろなところに個性が溢れていて、鮮やかでエネルギッシュだった。
ストーリーは王道。曲はテイストが様々ながら、どれもいろいろなパワーに漲っていたり・秘めていたり…ドキドキ、ワクワクする曲ばかり。帰宅して即サウンドトラックをスピーカーで聴いて、曲に浸りながら観たシーンを思い出したりするなどした。
可能であれば、映画館の大きなスクリーン・音量で見てほしい。満足感がより大きくなるはず。

だが…これは私の感度不足かもしれないが、一部ストーリーが雑というか、「都合が良すぎる」「急に進んだな」と感じたりするシーンがあった。ちょっと振り回されたというか、ツッコミどころかいくつかあったというか。
王道ストーリーをテンポよく進めるし、違和感を覚えているうちにいつの間にか曲が始まり曲に夢中になっていくので、結果、最後まであっという間に見られるものの、
「落ち着いてしっかりストーリーを噛み締めたい」「ちょっと驚く展開が見たい」という方には向かない。

しかし、この「テンポの良い王道ストーリー」「パワーに溢れたミュージカル(歌)シーン」に救われる鑑賞者もいると思っている。
というのも個人的に、たまたま鑑賞した日はネガティブな描写に敏感な日で、そこまで悲痛・残酷なシーンでなくても途中、しんどさを感じることがあった。
が、その場では「きっと王道のハッピーエンドのはず」と信じて乗り切り、またすぐ現れるミュージカルシーンに心が洗われ、無事に心地よく完走できた。映画館から出たときの足取りは軽かったし、自然と背筋も伸びた。

応援上映に関しては、私の知れた範囲では声出ししている方はほんの数名、その声が聞き取れた回数も気になるほど多くはなかった。曲に合わせて手拍子している方はもう少し多かったはず。ペンライトを振ってらっしゃる方も少しだけいた。
皆さま、この映画への愛をお持ちの方(ファン)だったので違和感を覚えることはほぼ無かった。
むしろファンに助けられたシーンもあった。上記で「一部ストーリーが雑」と書いたが、その雑なシーンを見事なツッコミ(応援)で補足してくださった方がいたのだ。有り難かった。
その他、ストーリーの感想や曲の素晴らしさをリアルタイムに共有し合うかのように映画を楽しむことができた。ストーリー内の観客に混じったように手拍子をしたりすると、より心が躍った。良い応援上映だった。

ただ、シーンの数としては片手で数える程度だが…映画の中で敢えて静かに作ったであろうシーン…例えば、ソロでじっくりと歌っているシーンにてオリジナルでハモるように歌ってみせたり、シンプルに文字だけ書かれたシーンでその文字を読み上げたりする方がいらっしゃった。
これだけ音に溢れる映画だし、それらのシーンで音や声を無くしたり極力少なくしているのは意図的なはず…と考えている身としては、そこだけは静かに見守りたかった。

と長々と書いたが、エネルギーに溢れた・人と楽しさを共有することができる素敵な作品だった。また観たいし、そのときは一人でじっくり楽しむのも、複数人でワイワイ楽しむのもアリだと思っている。
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