きえ

グレイテスト・ショーマンのきえのレビュー・感想・評価

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
3.9
「最も崇高な芸術とは人を幸せにする事である」by バーナム。

主人公の言葉を借りれば本作は間違いなく崇高な芸術と言える。分かりやすい起承転結に計算し尽くした動きと構図、魂を揺さぶる音楽。人を幸せにするにはまず自分が体現しなければ…。バーナムの人生は学びの宝庫だった。

その学びに感動を与えるもの、それが音楽だ。ミュージカル映画の力を全身で感じた。

「This is me … これが私!」

同じ人間なんてこの世にいないのに何故人は人と違う事を怖れるのだろう。人が作った世間と言うフィルターは人でしか壊せない。ありのままを認められる多様な世の中こそ輝けるのだと音楽は力強く投げ掛ける。気が付けばその歌声に涙が溢れた。元気が貰えた。笑顔になった。

完全なるあっぱれ!

見事なまでに隙のないミュージカル映画だった。ララランド製作チームの手掛けた音楽構成も素晴らしい。『レ・ミゼラブル』に続いてヒュー・ジャックマン安定のエンターテイナーぶりもお見事だった。ほんとにこの人はミュージカル映画との相性がいい。

そしてソプラノの歌姫に扮した妖艶なレベッカ・ファーガソンにも拍手!こんなに美しかったっけ?って思うほど雰囲気違いすぎて実はエンドロール出るまでレベッカだと気付かなかった(^^;

久々の王道ミュージカル映画。今や多人種多民族は驚かないし様々な身体的特徴のキャスティングも珍しいものではないけれど、それが本当の意味で現実となる為にこの感動を世界の皆んなと共有したい。一人一人の違いを個性だと尊重し合える世界である為に…

IMAX時代に感謝!


皆さんのレビューを見終わって付け加え。
思ったよりも賛否分かれてますね。私はバーナムの実像は全く知らずに鑑賞に及んだので見るものが全てでした。その辺、鑑賞ポイントに作用しそうですね。
きえ

きえ