このレビューはネタバレを含みます
間違いながらも、周りから冷たい目を向けられる人々に居場所と家族を与えた男性のお話。
鑑賞後に知ったのですが、主役のP・T・バーナムさん、実在していらっしゃったのですね。
ですが、ご存知だった方のレビューを見る限り、知らなくてよかった気もします。
どうやら、所々忠実に再現されている訳では無いらしいので、彼の生涯を知っていたら、「やるならちゃんと再現してほしい」と思い、1つの物語として素晴らしい作品に自ら背を向けていたでしょうから。
少しずるい気もしますが、失礼ながら実在したバーナムさんに興味はありませんし、自ら失望しに行くのなんて不毛ですからね。
あくまでフィクションとして観た者としてのざっくりとした感想は、「バーナムさんの発想が面白く、歌やショーのダンス等のアクションがかっこいい!」です。
これだけの振り付けを覚えるのがどれだけ大変だったか、想像もつきません。
役者だから当たり前でもありますが、とても尊敬に値する事だと思います。
そして、脇役にもスポットライトをあてる所も好きですね。
レティ、チャリティ、アンとフィリップなどなど、バーナムさん以外も見せてくるので、とても面白いと思います。
レティの嘆きと強い意志。
アンとフィリップの葛藤。
チャリティの哀しみと愛。
描いてくれた事に感謝ですね。
まあもちろん、1度だけの紹介だったり、全体のダンスシーン等でしかいない端役もいますが、異質な人々を集めたという事を知らしめるために必要で大切ですし、存在設定自体がユニークでワクワクします。
途中、ショーのメンバーをないがしろにして、故意ではなくてもスキャンダルを撮られて、奥さんに愛想つかされて、どん底になりますが、上手くHappyENDに行ってくれてよかったです。
ここの運び方が私的な判断ですが酷かったら、欲しいくらいの映画にはなりませんでしたね。
ストーリー、セリフ、歌などに込められたメッセージ。
映画は楽しむものであり、色々な事を学ぶものであると思っている者としては、両方共に満たされた作品でした。