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ネオン・デーモンのmのレビュー・感想・評価

ネオン・デーモン(2016年製作の映画)
4.8
物語の流れや登場人物達の心情・行動は「華やかなファッション業界の裏側で散る女同士の嫉妬の火花」への世間一般のイメージ通りというか、感情としては分かるのだけど少々類型的過ぎると感じた。しかし1つ1つの感情表現の美しさや細やかな豊かさ、レフンらしいケレン味にすっかり魅せられた。
エル・ファニングの大物との撮影に不安が恍惚へと変化していく様、自信とナルシズムに目覚める様。自分にメイクして微笑むジェナ・マローン。驚愕のラストでのある女優の表情。

パンフの山崎まどか氏の評通り、「刺激を求める少女が夢見るダークなおとぎ話」として見るとイメージの型にはまった登場人物や物語も腑に落ちるかも。
ある登場人物達の末路が分岐する所には心惹かれた。


女優達は皆素晴らしく、そして美しい。今まで求められてこなかった面を披露するエル・ファニングもきっと撮影を愉しんだだろう。この人でしか成り立たない役だった。美味しい役を見事に演じたジェナ・マローンが印象深い。
映像も美しく、且つ映画撮影として優れている。なんとあの「悲しみのミルク」の撮影監督だった。
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