Jun潤

ディアーディアーのJun潤のレビュー・感想・評価

ディアーディアー(2015年製作の映画)
3.3
2023.08.02

ポスターを気になった作品。
……は『20祭』の方でした。
てっきり同時上映だと勘違いしていて、オムニバスの一つにしてはやけに長いし、この後4本観るのか?と思っていたので、『20祭』は観ることなく場内明転で自分のやらかし具合に口あんぐり。
まぁこういうこともあるあr……ねーよ、マジで次から気をつけよ。
とまぁ色々思うところはありますがとりあえず2015年公開の作品を再上映にて今回鑑賞です。

絶滅種と思われていた鹿が見つかり大いに盛り上がった田舎町、両毛。
危篤の父の元に3人兄妹が久しぶりに集まった。
3人はそれぞれ、継いだ工場の経営と資金繰り、友人についた嘘、夫との離婚とかつての同級生との不倫と、少しずつ悪いことを重ねていく。
互いに煽り合い心配し合っていく3人の想いは、ついに帰らぬ人となってしまった父の葬儀で激しくぶつかり合う。

上述の通り短編オムニバスの内の一編だと勘違いしたまま観ていたので、心構えの前提から間違っていたことも十分影響しているのですが、それにしたってちょいとキャラとストーリーが展開され無さ過ぎではないかと。
『Dear Deer.(ようこそリョウモウシカの町)』というワンアイデアに追いついてない要素が多すぎたのではないかと思いましたね。

昔の同級生との関係や、体裁を整えるために重ねる小さな嘘などがすぐに広まっていく狭い田舎町の中で暮らしてきた長男と、田舎あるあるが詰まった3兄妹に、端々に出てくるシカという微かな希望に縋りついてしまったことを加えて、町の都市開発に猛反対する高齢者達、それに相対する企業の利権と、対立関係やキャラ相関が分かりやすくて中盤までには把握できていたかなと思えた感じは◎。
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