ねこ

ゴースト・イン・ザ・シェルのねこのネタバレレビュー・内容・結末

2.2

このレビューはネタバレを含みます

攻殻はARISEを少しとSACを見ただけだが、それが変に先入観となって、まっさらな状態では十分楽しめなかったのが残念。どうしても自分の中の攻殻像と比較してしまう。
以外比較ありきの感想。

SACの非常にクールで格好良い少佐とは違って、迷ったり惑わされたり「精神的に不安定ですよ!」って感じの人間らしい少佐像だった。ネットで話題の女優さんのプニプニ感は気にならなかった。というか少佐は重量感ある方が機械の重さを感じられて好き。
あとは9課が警察の組織だという設定を忘れてしまいそうになる。私の中の9課像は犯罪という悪に対して法や正義で打ち勝つ、最終的に頭脳戦で勝つ、スマートな組織のイメージだった。だが、今回の映画版は絶対的な悪を力でねじ伏せて勝つような勧善懲悪のストーリーだったのが残念。黒幕を荒巻自ら射殺するラストは警察組織として疑問が残る。結局やってる事は復讐という感情だけで動いたクゼと変わらないのでは?
その人自身は悪ではなく、その人の行動や手段が悪(犯罪)なのであって、その悪に対して攻性な組織=9課というSACの設定が凄く好きだったので 、今回の感情のままに突っ走る(ように見えた)9課の設定は残念だった。
作品のテーマは丁寧なナレーションが入っているので分かりやすいが、それを裏付けるストーリーになっているかは微妙なところ。少なくとも私の頭では一致しなかった。
あとは未来の日本が作中のように中国化していないことを祈る…。

まあ天下のハリウッド作品に何偉そうに言ってんだって話ですが。どうやら押井版を忠実に実写化したって話なので、押井版の攻殻は私好きじゃないかもしれないですね。
ねこ

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