りっく

ロマンスのりっくのレビュー・感想・評価

ロマンス(2015年製作の映画)
3.5
箱根の観光スポットに着くたびに、かつて父親と母親と同じ場所を巡った思い出が駆け巡る過去と現実のカットバックは単調。また自らの人生に踏ん切りをつけ半歩先に進むような結論に達するには尺をかけすぎている印象は受ける。

それでも小田急電鉄のPRと大島優子主演という制約の中、タナダユキは風呂敷を無理に広げずにまとめたことが正解。邦画の悪いところである「びっくり箱」的な笑いではなく、きちんと2人のキャラクターの関係性ややりとりで笑いを生み出している、そしてこのふたりを観ていたいと思わせている時点で勝ち。長身俳優の大倉を大島の脇に添えたことで引き起こる、見上げる見下ろすという構図が面白さを引き立てる。ラストの按配も良し。
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