ニシカ

マイ・プレシャス・リストのニシカのレビュー・感想・評価

マイ・プレシャス・リスト(2016年製作の映画)
3.4
"うまくいかないから、面白いんじゃないの?"

ニューヨークはマンハッタンで一人暮らしをしている19歳のキャリーはIQ185の天才で、ハーバード大学を飛び級で卒業した超エリート。だけど人とコミュニケーションを取るのが苦手なこともあり、現在は仕事をしていないプー。友達もいないキャリーの話し相手は、セラピストのペトロフ先生だけだった。
先生はキャリーに6つのリストを出す。リストは「ペットを飼う」「子供の頃好きだったことをする」「デートに出かける」「友達を作る」「1番お気に入りの本を読む」「誰かと大晦日を過ごす」。
"このリストを全てクリアすれば幸せになれる"と言われたキャリーは嫌々ながらも、ペットは金魚にしたりとハードルを自ら下げながらもリストに書かれた課題を実行に移していく。リストを達成したキャリーは無事に幸せになることができるのだろうか?

イギリス人女優ベル・パウリーが天才が故かどこか少し抜けたキャリーを好演。IQ185の超天才だけど、19歳の女の子が持つ若干の幼さや、コミュ障からくる世界の狭さを感じさせる人物像を上手く表現出来ていると感じる。物語としては、そんなにコミュ症じゃないし、めちゃくちゃ良いアパートで一人暮らしを満喫してるし、隣の部屋にはイケメン音楽家の卵が住んでいて、ベランダ越しに話し掛けに来るしで、結構充実してるんじゃないのか?と思うところもあり。そして6つのリストの「誰かと大晦日を過ごす」をクリアすることで、終わり良ければ全て良し的にかなり満足しちゃう感じ。寒空に咲く花火のオマケまで付いてきてキャリーとしては大満足なリストが完成するわけだけど、結局"恋'なわけです。 家族を含めた人生を考える映画と見せかけて、恋愛してハッピーなりました映画であったわけです。19歳だもんね、そりゃそうだ。(母親がいなかったり、父の再婚話しがあったりと家族とのエピソードもあるにはあるけど、、。)


自分はマイ・インターンのプロデューサーの新作という枕詞にハードル上げてしまったかな、。

若きハイティーンが観ると感情としての背丈というか目線というか、そういうものが近く感じるだろうし、感情の揺れの"質"が近くてきっと素敵な映画に映るんでしょうね。若者ではなくなってしまった自分にはちょっと羨ましい作品ではありますね。
ニシカ

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