ふくちゃん

エール!のふくちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

エール!(2014年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

聴覚障害をもった家族に囲まれて育った少女が歌の才能に目覚め…というあらすじを読んで漠然とよさそうだなと思ったのがきっかけで観ました。

ストーリーはあらすじ通り想像通りな展開ですが、中盤からエンドロールまで涙がぼろぼろ出てきた。聾唖者と健聴者の超えられない壁みたいな感覚のズレがありつつも、フランス人らしい大きな愛情を感じました。主人公が思春期の女の子っていうのがまたいい。
特にぐっときたのが発表会で音が消えるシーン。やっぱり聴こえないっていうのは頭で理解できても、健聴者には簡単にはわからないし共感できない。でもそのシーンで、少しだけ垣間見たような気になりました。2人の歌を聴いて、感情が昂ぶって涙する人もいるのに、聴こえないというだけで(だけというのはおかしいですが)その状況についていけず置いてけぼりで、娘が遠くに行ってしまうような感覚。この演出すごい。映画のはじめに、家族が大きな音を立てながら生活してる様子もこの家族にしかできない演出という感じ。
フランス映画らしい雰囲気も音楽も好きだし、ただのヒューマンドラマかと思えばジョークや下ネタもユーモアあって面白いし、なにより家族がみんなお茶目で明るくてそれぞれ魅力的なのがこの映画のミソだと思います。

また観たいし、友達にもオススメしようと思います!
ふくちゃん

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