ブクシ

みかんの丘のブクシのレビュー・感想・評価

みかんの丘(2013年製作の映画)
5.0
終盤の「何が違うのか?」「何も違わない」というやりとり、忘れたくないと思った。イヴォのように悲しみや怒りをのりこえて立っている人のことばは説得力がある。

家族や隣人があっさりと亡くなっていく状況でも自分のしごとを淡々とこなしていたイヴォ。
イヴォの言った「死へ乾杯」、真実かもしれない。死んだから、イヴォの息子とニカは2人で平和に並ぶことができたんだから…。
人には死の恐れを超越する強い思いを抱くときがあって、そのときは相手の死にも自分の死にも、無頓着。でも実際死んでしまったら…平和だけど、なんの思いも感情もない。
イヴォのように、生きているときに自分自身で怒りや悲しみを抑えられたらすばらしいけど…
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