山登り好きな私からすると山あるあるを含むエピソードの数々が小気味よく面白い。この映画は名作とは言えないかもしれない。観ても人生観が変わるものでもないし、観る必要はない映画かもしれない。
でもこんな無意味な心地よい映画が私は好きだ。いつかは山好きの友人とこんな旅をしてみたいと思う。
最後に一つだけ言わせて欲しい。なぜ邦題を「ロング・トレイル！」にする必要があるのか。私は憤りを感じる。ラストシーンにて「A Walk in the Woods」とタイトルを打ち込むところで終わる。まさにこの映画の原作はその様にして書かれたものなのだ。そこがこの映画のオチで唯一と言ってもいいくらいの美しいポイントであるのに放題を「ロング・トレイル！」にしているせいでそこが繋がらない。よくもそんなことをしてくれたものだ。日本の映画配給会社は目先のキャッチーさのために余計なことをしないで欲しい。海外の友人と映画について語る時にも邦題が邪魔をするのだ。
