あら丸

スター・ウォーズ/最後のジェダイのあら丸のネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

「それがフォースだ」


一日たって景色が変わってきたので書き直しという…。

今回のスターウォーズ…
見終わったあとはとてもモヤモヤが残りました。それは昨日早速かいたレビューでも触れたのですが
「これはスターウォーズといっていいのだろうか」
ということ。

個人的には一本の作品としてはとても面白かった。

とはいえ、僕の知っているスターウォーズはそこにはなかった。



本作が今までのスターウォーズと違うところをまず列挙していきたい。

・フォースについて
・スカイウォーカー家について
・ルークについて

話の筋的にはこんなところである。

フォースという力は、
ざっくりいうと
今までのスターウォーズにおいてはちょっと便利な超能力くらいだったがハイパーな超能力になっている。
これは…観た当日段階では個人的には腑に落ちなかった。
なんじゃそりゃと。

だが、一夜経ち、これはレイと同様に我々観客にも「フォースは岩を浮かせる便利な力ではない」ということを提示したかったのではないか。
と思うようになった。
フォースという力の本質はそこではないのである。

フォースの新たな、いや、今まで目を向けなかった側面を強く押し出したのだ。
これは新たなフォースの概念の確立なのではないか。

ジェダイだから、スカイウォーカーだから、そんなことではなく、血筋もないレイにだってフォースは使える。


これは本作における「スカイウォーカー」像にも繋がるのですが、

スカイウォーカー家だからどうだってことじゃないんです。

今までのスターウォーズサーガとは、言ってしまえば絶対的な血筋の物語であり、
スカイウォーカー家の伝説のお話なのです。

本作はそれを真っ向からぶっ壊した、という意味で非常に意味があり、偉大なのではないかと。

カイロ・レンとレイの対比こそが
新しいスターウォーズサーガの提唱であり、
また血筋の物語を背負う者と背負わずとも光の道を歩む逸材の戦いなのです。
であれば、レイはあまり逸材でない方が熱い気もするのですが、そこは一旦おいといて…。

だから、本作ではルークが死んだのではないかと。
ハンソロ、またルーク、この二人がレジスタンス陣営から消えなければならなかった。

何故ならこれは光の伝説が抱える闇の部分と決着を着けるための、普通の人々の話だから。

本作の意義は、
『伝説へ引導を渡す』ことなのではないでしょうか。


今回のサーガにおける敵はシスでも暗黒面でもなく、
人々が信仰しそして苦しめてきた光の伝説、
なのではないかと。


で、ここまで考えて、
結果やはりあれなんです。
本作も。

ハリウッドといえば、
というか、海を渡ればどの映画もそうなんじゃないのってレベルの、

聖書のお話なのでした。


レイがラストにフォースで岩を大量に浮かせるシーンは、
彼女が最後のジェダイであり新たな希望、それこそモーゼなのだと。


…あれ、じゃあ、結局選ばれし者の物語じゃん。
と思わせておいて、
最後は子供がレジスタンスの指輪をつけてるんですね。

多分今までのスターウォーズならあそこで終わりなんです。
でも、新しいスターウォーズは違います。

選ばれし者ではない。
誰でもこの世界を戦える、救済主になれる。


そういった新しい風をスターウォーズに吹き込んだのが本作だったのです!







とはいえ、僕はJJのエピソード7からの落差がありすぎてびびった派ですし、
「なんか、小難しい話になってきたな…」とか、
やっぱそうはいってもレイア姫の宇宙空間でフォースで移動するやつ、くそ笑うので星は3.9で。

なんじゃそりゃ。俺。
あら丸

あら丸