シネマ伍長

スター・ウォーズ/最後のジェダイのシネマ伍長のレビュー・感想・評価

4.3
一部ではこの作品を正史から排除しようという活動もあるそうですが、私はこの作品はSW史上最高の真ん中作品だと思います。過去に真ん中作品は2と5とありましたが、比べてみて今回の8はSWキャラクターで、最もユニークで複雑なカイロ・レンという男を生み出したんですよ!
正直、フォースの覚醒の時点ではベイダー卿に憧れてるだけの厨二キャラというだけで魅力に乏しい敵役だなあと思ってました。父親を己の手で殺めたのに、ですよ。
それが、どうですか!
最後のジェダイのカイロ・レンは!
レイの中に自分と同じ物を見出そうとしもがき、ルークへの憎悪に我を忘れ、それでいて母親を的にすると躊躇う…語弊を恐れずに言わせてください。
面白すぎます、カイロ・レン。
新しい世代のフォース使いですね。
考えてみれば、ルーク自身、ジェダイが組織としては壊滅してしまった後に僅かな期間にオビワンとヨーダから修行を受けただけ。
それなのにマスターとして幾人かの弟子を育てようとおそらくかなり奮闘したはず。
でも甲斐なくベンくん育成失敗。
更にそんな現状とは裏腹にスカイウォーカーの名前だけが銀河の希望として伝説になり独り歩きしている訳です。
そりゃ辺境に引きこもりたくなるってもんです。
そんな師弟が数十年ぶりに向き合い対決するんですよ。
勿論、見せ場はそれだけじゃありません。
真ん中作品としては最も戦闘シーンも多いですね。
様々なタイプのバトルシーンが楽しめます。
パダワンに超えられるのがマスターの使命的な事をあの方が仰りますが、今作は過去作品をあらゆる意味で超えようとし、そして実際に超えた部分もあります。
新時代の新たなジェダイとシスの形をカイロ・レンとレイの瞳の中に見出しましょう。
9が待ち遠しい!
シネマ伍長

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