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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明けのchamiのレビュー・感想・評価

3.9
7から始まる3部作の完結編。
説明不要のSF英雄譚は2019年を締めくくるにふさわしいエンターテインメントのフルコース。

スカイウォーカー家のアレコレが一旦完結して、長い歴史の中で語られたいくつもの要素が拡散して収束していった。大作中の大作なので、当然映像技術も凄く、剣戟も抜群にカッコいい。宿敵との戦いや涙無しでは見れないような場面、グッと拳を突き上げたくなる瞬間もあり、本当にエンターテインメントをどう表現するべきかを詰め込んだような満足いく映画だった。

少しだけ難点をつけるなら、長い歴史のせいで詰め込むべき要素が多すぎるという点は残念だった。スターウォーズは心に残るモノを生み出し過ぎた結果、最終回でそれら全てにスポットを当てざる追えず、ひとつひとつのエピソードを物理的に縮めざるを得なかったのだ。

例えば絶体絶命のピンチで壮大な音楽と共に仲間が現れる瞬間、僕の涙腺は緩みに緩んだが、次の瞬間には別の惑星のエピソードに飛んでいて感動したい気持ちと次の話を理解しようという感情でかなり混乱した。内容を2/3にして1つずつにもう少し丁寧に描いてくれたら僕の涙腺は崩壊したかもしれない。

愛されすぎたエンターテインメントが全ての期待に応えようとした結果、少し薄味になってしまったが、それでもこの物語の価値は無くならないと思う。素晴らしいエンターテインメント作品でした。
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