まつこ

ぼくとアールと彼女のさよならのまつこのレビュー・感想・評価

4.5
ぼくはきっと明日も明後日も新しいきみに会えるんだ。

ぼくと変わり者の友人アールと不運な少女の物語。

ウィットに富んだ会話を楽しんで「シャレオツ映画だなぁー」なんて思いながら観ていた序盤。なんだなんだ!こんなに胸を乱されるだなんて。夜中に声を上げて泣いてしまった。

二人で眺めた森の中のような、夢の中のようなあのシーン。大きな瞳が一層開いて、灯って、光って、溢れて、萎んで。儚さが美しさを際立てる。
彼女に捧げた愛の形はどこまでもやさしくて、あったかくて、せつなかった。

ぼくなんか、あたしなんかって「なんか」がいつも邪魔をする。自己評価の低さを言い訳にして、手に届く「何か」でさえ諦めて。でも、ぼくだって、わたしだってきっと何かできるんだ。
遅すぎる一歩を後悔する前に、とりあえず一歩踏み出せたらいい。いつだって時は待ってはくれないんだから。

〝心のナニを刺される〟作品。
映像特典も是非ご一緒に。
まつこ

まつこ