MubaoMasato

完全なるチェックメイトのMubaoMasatoのネタバレレビュー・内容・結末

完全なるチェックメイト(2014年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

『これは、盤上の第三次世界対戦だ。』
これを表現した作品完全なるチェックメイト。
あらすじいきましょう。

あらすじは、主人公ボビー・フィッシャーは、幼少の頃からチェスが強く、世界一を取るためなら、時間を費やした。
しかし、精神が徐々に病み始めていく、、
そして、世界一のチェスプレイヤーボリス・スパスキーと対決する。
しかし、一回戦目はボビーは負けてしまう。
そして、二回戦目ボビーは姿を現れなかった。
これは、実際にあった物語。

いやー、滅茶苦茶面白かったですね。チェスは、自分の考えや感情を揺さぶる対決だと感じますね。

また、チェスのプレイヤーは中々人と違う考えを持ち、狂っていきます。
例えば、自分が一番好きなチェスドラマ『クイーンズ・ギャンビッド』の主人公も、勝負に負けたことで、薬や酒に飲めり込んでいきます。でも、それを乗り越えるには何が必要なのかも学べます。
そして、今回の主人公ボビー・フィッシャーも、所々自分が監視されていることや、自分の裏には陰謀が隠れていることや、盗聴機が仕掛けられていると追い込まれていきます。
その状態で試合に挑みます。果たして、勝算はあるのか?

そして、今回のライバルスパスキーは、フィッシャーと違い、普通の人であり、有識者として認識されてしました。
しかし、徐々にスパスキーも精神がやられていきます。
ここから考えるに、極限の状態で挑む闘いでは、簡単に精神を崩しやすく、チェスのように考える闘いは、どんな有識者も、変化してしまうと感じましたね。

でも、少し残念なところは一つだけ。
チェスがどのように動いて、どこが凄いのかが分からないと、本当に置いていかれると感じました。
自分はチェスのドラマを観ていたので、少しだけなら分かります。でも、本当にチェスのことが分からずに観てしまうと、何だこれ?ボビーだけ何かヤバくねぇか?と感じてしまいます。
ここだけですかね。残念なところは。

そして、ボビーは何故二回戦に来なかったのか?そして、伝説の一戦とは?

因みに、フィッシャーの今後も中々面白いんですよね。
米国でも人気になり、チェスが一代ブームになります。それでは、ボビーは有名人になったかと思いきや、一文無しになり放浪者となります。

そして、17歳の女の子に『もう一度チェスやって!』と言われたので、再びフィッシャーはチェスを始め、ライバルだったスパスキーと再戦をします。しかし、この時はアメリカはソ連との仲が悪くなり、フィッシャーに中止を求める抗議文を出しました。しかし、フィッシャーは、その紙に唾を吐き、『これが俺の答えだ』と発言します。
そして、再戦も勝ち、優勝を果たしますが、フィッシャーは侮辱罪で捕まります。
このように、英雄から嫌われ者になった、フィッシャーの人生は中々狂っていて、面白いと感じましたね。

最後に、フィッシャーが残した言葉を書きたいと思います。
『僕はチェスの天才じゃないよ、ただの天才がチェスをやっただけさ。』
お勧めです。
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