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ピクニックのogierのレビュー・感想・評価

ピクニック(1936年製作の映画)
2.5
西日のさしてたあの頃、恋に夢を馳せる若い男女は決められたレールの上の中でもがく事すら叶わずに或いは初めから終わりの見える事情をそれでも追うのだった
森での愛の営みはレイプに見えてしまうのは否めない
恋に落ちる決定的なシーンの欠如、決定的なシーン故に困惑を生む無理な絵には少々納得いきかねるがこの恋をルノワールの編集を除いて如何やって表現できただろうか
森に河に自然に涙を流す都会の優女は風に揺られて悪天候に見舞われてそれでも抵抗を許されずに決められた運命を辿るのだろうか
優しい彼の木陰の心情、夢が覚める頃また私たちは気付かされる
父の遺した印象派の哲学と美学を受け継ぎ更にモーパッサンの野遊びを起用し展開する時代の廻り
今作はあるいは未完な故にこの芸術的な神秘を生み出すのだろうか
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