エアール

キング・オブ・エジプトのエアールのレビュー・感想・評価

キング・オブ・エジプト(2016年製作の映画)
3.4
ジェラルド・バトラーの悪っぷりが 笑
まあ顔が悪い顔してますからね〜、映えるのも無理ないか。
言うたらジェフリー・ラッシュも負けてないんですけど 笑

〜〜〜〜〜
とっておきの話をしよう
わしの記憶では始まりはこんな感じだ
歴史が始まる前
エジプトは生命誕生の地
創造の神々にふさわしい楽園だった
そこで神々は
この地に住まうことにした
人間に交じって
だが神々は
人間とは明らかに違った
その体には血ではなく金が流れていた
そしてあらゆる獣に姿を変えることができた

エジプトは2人の兄弟神により分割されていた
生命の神 オシリスは
王としてナイルの肥沃な大地を治めていた
彼の弟 砂漠の神セトは
不毛の地を治め
孤独な境遇を
じっと耐え忍んでいた
しかし オシリスが王座を譲る時が来た
一人息子のホルスに
このことが兄弟の絆と
エジプトの運命を揺るがすことになる

だが神々は物語全体の半分に過ぎない
運命の主役は彼らだけではない
勇気と知恵を持った男の存在が欠かせない
あいにく それは当時のわしではなかった
だが そんなわしを笑う前に忘れないでくれ
人間はあることのためなら神にも負けないことを
愛のためなら…
〜〜〜〜〜

とまあ語り手が言うように
神と人間が共存する、古代エジプトが舞台です。

神である自身の父 オシリスを
その手にかけた、やはり神である叔父のセト
ーーすべてを破壊し尽くし、新たな天地創造を
自身の王国を築き不死になることを目論んでおるようです。
そんなセトの圧政に苦しめられる、”奴隷”同然として扱われてる民や他の神々。
我慢の限界をむかえた他の神々は反逆に打って出るのですが
セトは容赦なく邪魔者を排除していく。
こうしてセトが力を増していく最中
セトを打ち滅ぼす適任者は彼以外にはありえない
ーー亡き父の仇と見失った自身の真の使命を見つけるべく
オシリスの唯一の息子であり、無論神である、王座を奪われ一度は堕落した天空の神 ホルス。
王座奪還にむけて熾烈な争いへと身を投じていくことになるのですが
闘うのに万全な状態であるとは言い難い。
なぜならば
亡き父 オシリスから王座を譲り受ける戴冠式で
自身の力の源でもあり、エジプトの王座に君臨するのに必要不可欠なキーアイテム、光輝く”神の眼”を奪われてしまったから。

そこで登場するのが、人間のコソ泥である青年 ベック。
美しい恋人 ザヤと駆け落ちし
貧しくも幸せに暮らしていたベックだが、
セトが王座に就いて以来ザヤは奴隷として彼の王宮で働かされている。
ザヤを救い出したい一心で
ホルスの力を取り戻すべく
ベックは宝物庫に厳重に保管してあるキラキラと輝く球体、”神の眼”の片方を盗み出し
ホルスの元へと届けようとするのだが…

神と人間のコンビ、ここに登場であります。
ザヤを連れて王宮から逃げる最中に
敵が放った矢に倒れるザヤ
ーーそのまま亡くなり死者の国へと向かう旅路へと。
旅路では必ず9つの門をくぐらなければならず
門をくぐるにも数日かかるという。
その間に完全な力を取り戻し
王座に就くことができれば
彼女を生き返らせることもできるかも…

ホルスと取引をしたベックは
時間も限られている状況下で
王座と恋人の運命をかけた、危険な冒険へと…。


ザヤを演じたコートニー・イートン、
モデル業に限らずこれからもどんどん作品でお目にかかりたいものです。
それから愛と美の女神 ハトホルを演じたエロディ・ユンの存在も溜まりませんね。
大切な人を助けるための自己犠牲、ベックもそうなので
そこがひとつ共感点として
味方になってくれたのでしょう。
ホルスへの好意ももちろんですけどもね。

悪役 セトを演じたジェラルド、
オシリス、セトの父であり、”混沌”から世界を守る太陽神 ラーを演じたジェフリー、
ホルスにはニコライ・コスター=ワルドー、
ベックにはブレントン・スウェイツ、
ホルスの師であり、知恵の神 トトを演じたのは現在公開中のブラック・パンサーで大忙しのチャドウィック・ボーズマン、
などなど各々演者さんの好演ぶりも楽しめますね。


冒険には
危険とロマンスが付き物。
王座の行方と恋人の生死…お楽しみの時間です。
エアール

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