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真夜中のゆりかごのnogeusagiのネタバレレビュー・内容・結末

真夜中のゆりかご(2014年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

キャッチコピーの北欧サスペンス…なかなか的確な表現。
愛情溢れる母親とヤク漬けでネグレクトをする母親の相反する2人の母親と心の描かれ方、警察の鋭さ、主人公の苦悩、違和感に気付けるかが見ものの作品。

やはり母親だからすごいの一言で片付けられないお話だったなと。
母親だって人間だから脆いし、人を育てるとなると想像以上に思うようにいかなくて、闇を1人で抱えきれる程成熟した人は滅多にいないんだろうなと育児もしたことない私が思うくらい重たい題材。

個人的に作品中、正義や正論がほぼ貫かれる事なくお話が進む為フラストレーションは溜まるし、サスペンス感の路線がホラー寄りに映ってしまっているので多少残念だけども。
最後、全て正しい方向、あるべき姿に向かっているのに、主人公だけが物悲しい人生を描いているという描写は北欧らしさが出ているし、こうなってはいけない、と教訓のような印象を受けて好感が持てる。

育児を協力するからって偉い訳じゃないぞ。
母親のケアもしてこそ父親なのだと世の男性に言いたい。

とはいえ親になるであろう方には見ていただきたい作品。
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