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怪物はささやくのmanamiのレビュー・感想・評価

怪物はささやく(2016年製作の映画)
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何の気なしに時計を見て、デジタル表示がゾロ目だったり自分や身近な人の誕生日だったりすると、「おっ」てちょびっと高まる。今後はそれに12:07が追加されそう、イチイの木出てこないかなーって。
イチイの木が語る場面のアニメがとても美しい、このお話の雰囲気はあのアニメで作られている。
主役のコナー君は不健康そうで、冒頭の朝のシーンでは彼が病気なのかと勘違いするほど。実際はママが床に臥しているのね、そのせいでかおばあちゃんは精神的余裕がない。パパは頼りにならないし、同級生からは暴力。そんな四面楚歌の日常に現れる怪物は恐ろしいはずの存在なのに、コナーがすんなりと受け入れるのは、彼にとっては現実の方がはるかに耐え難いものだからかな。
最後の望みが消えた時、病室でママがコナーに語り続けるシーンが泣ける。特に、多くの母親が願うであろう最後の一言には涙涙…。

50
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