このレビューはネタバレを含みます
マギー・スミスが好きで鑑賞を決めた作品です。
最初の展開は、フランス映画とは思えなないシャレが効いた面白い作品。
クスッと笑いながら楽しめていたのですが、
途中から・・意外な展開へ。。
父親が遺した遺産を受け取りにNYからパリにやってきた主人公。遺産はパリのアパルトマン。
さっさと売り払ってお金を手に入れるつもりだったのに、そこには一人の老婦人が娘と住んでいる。
フランスの不動産売買契約「ヴィアジェ」なるのものがあるので老婦人ごと買い取ることに。しかもその老婦人に年金を払わないといけないという。。
それだけの話、と思っていたら、、、
老婦人の名前はマティルダ、
主人公の名前はマティアス、最初に名前聞いて、あれ?とは思ったけど
その後それに触れることもなかったので気にしていなかったのだけど。。
老婦人は自分の父親の愛人・・
それぞれ家庭を持ち、それぞれ子供がいる間柄で、純粋に愛し合っていたと、
誰も犠牲にしていない、と言い切るマティルダ。
ある意味永遠の愛。
自分のパートナーも、相手のパートナーも知らなかったはず、ずっと信じていたようですが子供たちは知っていた。
これはずっしりと重い。
親に愛されずに育ったと傷つく子供たち。御年57歳!
その年までも引きずる傷を、
初めて知ることになる92歳、マティルダ。
良いとか悪いとか、倫理とか
そういうことを超え、重いわ。。。
フランス映画には珍しく暗くない、テンポ良い展開に良作と言いたい。
ストーリーは、これはハッピーエンドと言っていいのかな。。。と、疑問は残るけど、
後味を悪くしない工夫なのかな。。