ミミズ式SGキネマ倶楽部

ワンダーウーマンのミミズ式SGキネマ倶楽部のレビュー・感想・評価

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)
3.9
DCコミックスが展開するDCEUの一つ。女性ヒーロー「ワンダ―ウーマン」の誕生秘話を描いた本作。観た感想としてはヒーロー映画を純粋にやってくれてありがとう!という感じです。ヒーロー映画に兼ね備えてほしい要素は二つ。一つはヒーローの衣装を着こなせる配役にすること。そしてもう一つは人々を救う存在であること。この二つが兼ね備えられたのが本作です。

 一つ目のヒーロー衣装を着こなせる配役にすることですが、ワンダ―ウーマンという素っ頓狂なボディコン衣装をあぁも着こなせ、そしてかっこいいと思わせるガル・ガドットのヒーロー感とした顔立ちそしてスタイルで百点です。彼女自身従軍経験もあり、子供を持つ母親でもあるというまさしく「戦う女性」を体現したような人物です。

 二つ目の人々を救う存在であることについては、本作は第一次世界大戦下を舞台にし、相手役であるクリス・パインもスパイという存在。そんな人間同士が欺きあい、殺しあうという状況の中でも弱き人々を救うため、そして人間の中にある善意を信じ戦火の真っ只中に立つ彼女はまさしくヒーローそのものです。

 総じて物語を通して人間は守るに値するのかを問いながら、人類の守護神へと変わっていく彼女の物語は暗く、陰鬱になりがちだったDCEUの中でもトップクラスに明白で純粋なヒーロー映画といえます。MCUに後れを取っているDCEUですが、スーパーヒーロー映画としてのあるべき姿を女性が主役である「ワンダ―ウーマン」が先頭に立って引っ張ってくれるそう思わせるパワーのある作品です。