仲のいい夫婦が些細なことから破綻していく様子が淡々と描かれている
映画の起承転結は穏やかで、悪く言えば抑揚はないが、
映画の中で映画を撮っているという構造や
その映画の内容が主人公の置かれている状況と、ある意味リンクしていて面白いと思った
●補足(自分用メモ)
映画の撮影地となった住宅(マラパルテ邸)は
イタリアモダニズム建築運動を代表する建築
家、「アダルベルト・リベラ」によるもの※
施工は1937年
海面から30mの断崖にぽつんとある赤い煉瓦の別荘
屋上へ続く、階段と一体になった屋根
コルビュジェの屋上庭園のような
ロケーションを最大限生かした展望台の様になっている
室内は白い、余計な装飾が無く禁欲的なので自然と窓に目が向かう
額縁に見立てた窓から広がる地中海の景色を絵画のように切り取っている
イタリア建築とモダニズム建築が混ざり合って、今見ても古さを感じさせない良さがある