内臓マン

軽蔑の内臓マンのレビュー・感想・評価

軽蔑(1963年製作の映画)
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初心者二百二十二作品目!!!

【概要】
レンタルビデオで視聴。
ゴダール3本目!

【感想】
うわ...、待ってめっちゃ苦しいなこの映画...。
いつものゴダール恋愛映画とはまた違うぞやべぇぞ...!

「勝手にしやがれ」「気狂いピエロ」と見てきましたが、両者の恋愛描写に関しては多くの類似点がありました。
結局は分かり合えないと割り切って、俯瞰的なかっこよさ、オシャレさを追求しているイメージ...。
そこにゴダールの遊び心が無茶苦茶に入ってくる。
そう考えると結構色んな要素が入り混じってます。
それに比べ本作はその両者とも違うと共にクソめちゃわかりやすい!
最早これはゴダール恋愛映画の一歩目だったのでは?と思うほどの初歩中の初歩みたいな作品。
本作を見ることでだいぶ上記2作の印象も変わってきます。

上記2作にあったどこか現実離れした余裕なんてあったもんじゃない。
余裕ねぇ!ずっとすれ違ってる!辛ぇ!
これです(笑)
嫌だー。ため息止まらん。
こーゆー経験した男性多いのでは?
追いかけると逆に遠くなるあの冷たい壁ね...!
なんかこのレビューから恋愛経験の圧倒的少なさが露呈してしまいそうですが...。

恋愛の見方というか、角度的にこの作品が1番わかりやすいかなとは思いました。
ほとんどの男性、女性、共感できると思います。
男性は苦しい方向かと思いますけどね。
ただそう思いたいだけなんですけどねはい。
女性の感想とか色々聞いてみたいところ。

スタイリッシュに挑戦したゴダールという感じ。
というかこれが平常運転かな?
まあやっぱ上手いですよねこの監督は。
万人受けしやすいように作品の切ない雰囲気を終始維持。
スローな遠方カメラをめっちゃ駆使して第三者視点を作ってます。
序盤の2人だけの世界の演出がカッコよくもあり(「気狂いピエロ」的なね!)、後々の展開で辛くもあるっていう...。
その上でかっこいい画も作れるって、もう毎度毎度最高だなこの監督!
美術も原色のスーパーコンボ再び。
わかりやすくはなってますね。
なんかキューブリック感あったかも...!
でも全然違いますからねー。
この天才ふたりは交わるわけがないですよね。
映像とセリフのふたつが重要視されてた印象。
OPも文字が出ませんでしたし。
セリフと演技で魅せるって感じかな。
あぁ...、だからこんなに辛かったのか...。上記の第三者視点も合わせたらそりゃあね...。
音楽も良かったですね。The・切ない。

キャラクターもくそ魅力的。
いつもの少人数編成、というか男女カップルだけがメインという感じではなく、ちょっと増えました。
5人!いいですねー。
嵐ですかね、SMAPですかね?
5人って一番個性が光るのでは。

裸体のオンパレードですが、一切エロくないという奇跡。
監督の工夫のおかげでしょーね。
「切なくてお洒落」っていう言葉が一番似合います。

これでなんとなくゴダールの基本を理解した感じです!
監督の恋愛観と芸術観を織り交ぜて描くというスタイル、案外僕ぐらいの年齢の人がすげぇ刺さるんじゃないかな。
3作品大分プロットが似通ってますし、型を理解してしまえば後は沼るだけですね。
もう既に上記2作を見直したいもんね!
いやぁ〜、やっぱりゴダールは勉強になるなぁ〜。(←恋愛経験ほぼ無し)
まあでも結局のところ1番初めにオススメするのは「勝手にしやがれ」ですね(笑)

共感ムービー求めてる方、恋愛を学びたい方、わかりやすいゴダール見たい方は是非是非の是非。

女心も恋愛もちょームズいけど、それも含めて楽しみたいところ!

【終わりに】
いやー面白いなゴダール...。
そろそろマシで恋愛映画行っちゃう!?
行っちゃう!!??
内臓マン

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