いずぼぺ

ストックホルム・ペンシルベニアのいずぼぺのレビュー・感想・評価

3.2
実話ベースだからかなぁ。落とし所がよくわからん…。
シアーシャ・ローナンとシンシア・ニクソンの母娘役なので、安定の演技力で観せてくれるからもうひと掘りあるのかとおもったら迷子な終わり方。
ストックホルム症候群を描きたいのか、母親の歪んだ愛情の表出を描きたいのかよくわからなかったよ…。ただただお母ちゃんヤバいが立ってしまって。
画面から拾った情報だけでいうと、確かに誘拐犯と娘の間には親子に近い絆が出来ている。独特な思想だけど、教育も与えている。
そこにはコミュニケーションがあった。
保護されて帰った自宅の自室は四歳時のまま。失われた時間を取り戻すために母が選んだのは包み込むではなく、囲い込むだった。
母子分離の儀式がないまま、娘の帰りを待ち続けたから母の認知がズレていったのか?元々素地としてバランスの悪い理解をする人だったのかエスカレートしていく母。
血は水よりも濃いのか、共に過ごした時間が絆を強くするのか。はたまた、愛着の表現はDNAに組み込まれたものなのか。
95-28