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ファイナル・アワーズのAZのレビュー・感想・評価

ファイナル・アワーズ(2013年製作の映画)
3.5
よくある内容でシンプルな作品。かなり低予算で作られたと思うが、なかなかホロっとさせられた。地球最後の日に素敵な出会いができて良かったなと思う。期待していなかったが、なんだか余韻の残る良い作品だったと思う。


終末の世界は、街が荒れ狂い無法地帯になる。その為、荒々しくハラハラとした作品になりがちだが、今作は男(ジェームズ)と少女(ローズ)が共に旅をしているよな姿が、淡々と静かに描かれていた。そして、この少女がいい。

アンガーリー・ライスはスパイダーマンシリーズや『メア・オブ・イーストタウン』で演技を見たことがあったが、今作が初出演映画みたい。演技力抜群。彼女のおかげでこの作品が出来上がっていると言っても過言ではない。それほど、終わりを迎える絶望の世界に光を与えていたし、だからこそダメ男のジェームズが改心し、本当に大切な人の元へ帰っていく姿に説得力がでている。


ローズとの出会いと別れがとても切ない。最後まで健気な姿がまた胸にくる。彼女に出会ってなかったらバカみたいなパリピ共と最後を迎えていたのだろう。そう考えると、やはり彼女は地球最後の日に現れた女神。ローズを自分の娘と思い込み近づいてくる、サラ・スヌークのいかれっぷり女の演技もよかった。点数はほぼローズ点。自分も地球最後の日に素敵な人に出会い、人生って素晴らしいと思いながら終わりを迎えたい。

ちなみに『メア・オブ・イーストタウン』は素晴らしい作品なので是非見てほしい。
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