ちぃ

光をくれた人のちぃのネタバレレビュー・内容・結末

光をくれた人(2016年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

★4.4 この話は非常にデリケートというか‥
戦争から帰って来たトムは灯台守の仕事を選ぶ。一人灯台のある島で生活する。島に渡る前にイザベルという女性と出会い二人は惹かれあい文通を続けついには結婚する。島に渡り二人は新婚生活を始める。そして子供を身籠るが流産してしまう。しかも二度も。
元気をなくしているイザベルとトムの所に一艘のボートが不時着する。そのボートには亡くなった男性と女の赤ちゃんが乗っていた。二人はその赤ちゃんを自分の子供として育てルーシーと名付け、男の遺体を島に埋める。
ルーシーの洗礼式のときトムはルーシーの本当の母親を見つけてしまう。罪悪感に苛まれたトムは彼女に旦那はなくなったが娘は元気にしているという手紙を出す。赤ちゃんを探す捜査が始まる。そして遂にルーシーが5歳になったとき、トムは罪の意識から自ら犯人と名乗り出る。イザベルに罪が及ばないように。
ルーシーはイザベルから取り上げられる。一人になったルーシーはトムを恨む。トムは赤ちゃんの父親を殺したのではないかと怪しまれてもいたがイザベルは証言をしない。一方、ルーシーの実の母はルーシーが全然懐かないので絶望感を感じつつ、ルーシーをイザベル返すことさえ考える。
遂にトムが移送される日が来た。イザベルはトムにもらった手紙を読む。暗闇のなかにいた自分に光を与えてくれたイザベル。もともとあってなかったような命。君のためになら死んでもかまわないと。
イザベルはトムを追いかけ自分も共犯と告白する。ルーシーの母親はトムとイザベルを許し、罪を軽くするために尽力する。
20年後(くらい)イザベルは死の床についていた。一生自分を許せぬまま。ある日、トムのもとに1人の女性が訪れる。それはあの時のルーシーだった。孫と共に。イザベルは亡くなった後だったが、彼に手紙を託した。ルーシーの幸せを願い会わないと約束したこと。自分のエゴでルーシーを傷つけてしまったこと。が書かれていた。ルーシーはトムにまたこの地を訪れることを約束した。
この映画、どんな気持ちでみたらいのかわからなくなった。イザベルの弾けるような美しさ、悲しみ。子供に対する愛。罪の意識からのトムの告白。自分だったら何事もなくルーシーを育てると思う。切なすぎる。
ジョーカー見てないけど精神状態のいいときに見ないとダメになる映画とはこういう映画なのかな。
ちぃ

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