【前半はすばらしい】
第一次世界大戦が終わったばかりの時代。
オーストラリア大陸の西南部に位置する孤島の灯台守に志願した男がいた。男は大戦で心に虚無感を抱えるようになり、灯台守しか住まない、インド洋と南極海の境目にあるヤヌス島に一人で暮らそうと考えたのであった。
ただし、このヤヌス島というのは虚構の島であり、実在しない。
だが、やがて彼には妻となる女性が現れる。孤島での二人暮らしは充実していたが、妻は二度続けて流産してしまい、精神が不安定になる。
そんな或る日、死んだ中年男と生きている赤ん坊を乗せたボートがヤヌス島に漂着して・・・
映画の前半は、心に傷を負った男の孤独な灯台守としての暮らし、そして妻ができてからは二人の愛情物語が、絶海の孤島を舞台に展開される。
後半、赤ん坊の話になり、さらにその実母が判明し・・・という筋書きになると、展開がせせこましくなり、不自然な点もあって、失速気味になるのが残念。
前半と後半の齟齬が残念な映画。