ぐろりあ

Wの悲劇のぐろりあのレビュー・感想・評価

Wの悲劇(1984年製作の映画)
4.3
女優!女優!女優!
この作品の女優三田佳子さんの凄まじさ!
何度観ても血が沸ります。

だからこそ…

『私たちは道徳見せるために芝居やってんの⁉︎
日常が美しくないと舞台に立つ資格がないとでも言うの?
じゃあ誰かしら、そんな資格ある方は?
そんな資格のある方なんていらっしゃるのかしら⁈』
血の滲む努力と無い運を引き摺り出して自分の力で奪い立ち位置を掴む。そんな言葉の説得力は誰も敵わない

こんな時代に爽快とら感じる…。

薬師丸ひろ子さんは集中力の次元が違います。でも自分ひとりだけで芝居をしない…それでいて美人とも違うし、可愛いとも違うけど内面が滲み出ている美しさがあります。
『Wの悲劇』を劇中劇にしてスキャンダラスな物語とシンクロさせてうまくまとめられて感動します。
女優ふたりの凄まじい熱量は何度観ても圧倒されます。改めて人の強さを現実と虚構を織り交ぜて前に進む女優として薬師丸さんと見事に重ねられている見事な作品であると思います。

久石譲さんの音楽がちょっとドラマチック過ぎるのですが…それも印象的に残ってます。

私が高校生の頃、映画館で受けた印象は今も変わりません。
それもこの時代の映画の価値でもあると思います。
いい映画です。
ぐろりあ

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