健多郎

キング・アーサーの健多郎のレビュー・感想・評価

キング・アーサー(2016年製作の映画)
4.0
伝統のアーサー王伝説をガイ・リッチー監督が大胆解釈したはなし

前作、コードネーム U.N.C.L.E.ではやや鳴りを潜めていたガイ・リッチー節が帰ってきた!
映像のスピードアップ、スローモーション、ズームを多用しグィングィン動くカメラワーク!
アーサーの回想を活用したシナリオ構成!
登場人物の名前、一部の設定のみを拝借し、既存のイメージを破壊した新訳アーサー王伝説!
鑑賞にあたって原典の知識を持っている必要皆無!全体的に体育会系のノリだ!
もうね、アーサーがドラミングしてるだけで幼年期~少年期までの成長が終了して一瞬でチャーリー・ハナムのゴリラアーサーが完成した瞬間は感動を通り越して大笑いでした
こういうガイガイしい演出(ガイ・リッチーらしいガイ・リッチーの演出、略してガイガイ演出)を心待ちにしてたんですよ!

シナリオ自体は良くも悪くも普通といったところでしたが、上述の通り鬱陶しいくらいのガイガイしさで監督ファンとしては大満足
アクションが分かりづらい、会話がクドい、演出のクセがすごい…などと言った問題点もあるとは思う
でもこういうクセとアクが濃厚なガイ・リッチーだからこそ好きなのであって、ヘタに大衆向けにするために監督の個性を薄めたらそれこそ本末転倒
大切な大切なスポンサーの意向や時流もあるだろうが、やれる限りの個性をブチ込んでくれたガイ・リッチー監督には拍手を送りたい
全6部作予定の本シリーズ、願わくばラストまで監督の構想する最高のコースを最高の走法で全力疾走してもらいたい!
健多郎

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