鰹よろし

桜ノ雨の鰹よろしのネタバレレビュー・内容・結末

桜ノ雨(2016年製作の映画)
2.4

このレビューはネタバレを含みます

 好きなことだけをやりたい。歌いたい。

 途中から危惧していた展開となってしまった。正直この展開はやっていただきたくなかった。しかししっかりとフォローは入っていた。

 コンクールの合唱曲を本番当日に突如、しかも本番直前、もう歌いだそうとするところで変更するわけであるが。あのさ~、踏むべき段階や形式ってものがあるでしょと。課題曲は提出しているだろうし。そもそも全体で一切練習していないでしょと。別のイベントでは歌っていたようだが・・・

 ここでもう一つ気になったのよ。桜ノ雨ならばすぐに歌えるのに、ってな台詞が事前に入る。これは桜ノ雨という歌に対する彼らの感情、言うなれば愛情表現なのだろうが、どうも最後の件と照らし合わせてみると、合唱というものを、その他の出場校を軽視していると観られてしまうのである。もう少し細かい配慮があっても良かった気がする。


 失格となったと。

 これが世間の目(いや声としておいた方が良いな)という位置づけなのだろう。誰だって好きなことばかりをやって生きていきたい。しかし社会で生きていく上では誰かしらが何かしらの負担を、責任を負わなければならない。何かしらを我慢しなければ、犠牲にしなければ維持することができない関係性が必ずある。そのためにルールがあり、わざわざ行動を制限しているんだ。1人のわがままを許したらどうなるのかと。

 この作品では合唱部のいざこざ、先輩と後輩、恋愛事情なんかと少し絡められたりしていたのかな。特には恋愛事情か。いや、合唱とコンクールかな・・・ 強制花火大会もあったな。


 でも・・・

 それをわかっていても彼らの夢を叶えてやりたいと思うんだ。それが顧問の先生の、そして先輩の想いとしても描かれたのだろう。
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